2008年08月30日

●ぼくの伯父さん

今更ですが、なぜ今までこの映画を観なかったんだろう!?

ジャック・タチの「ぼくの伯父さん」

…東京タワーに登った事がない都民のように、有名な作品だからいつでも観られる、なんて思っちゃいかんですな。こんな愛すべき作品だったとは、これまでの人生損してた。(笑)

もう、細部にわたって見所や小細工たくさん。効果音すら聞き逃せない映画です。

おじさんのカバンから頭だけ出している魚vs犬、植木のトリムをする為(深夜に戻ってまでカットしにくるとは…!)、妹家族の家に深夜不法侵入するおじさんの背後の目玉窓、おじさんの失敗でできたソーセージ状のホース、あの「ソーセージ」が出てくる音との相乗効果で、笑いすぎて顔の腹筋が崩壊。(ありえない…笑)

一コマ一コマ見逃せないし、何気ない描写が面白すぎる。

おじさんは、強いて言えばまろやかな変人。Mr.ビーンよりもアクがないです。しかし、変人キャラとしての共通項を見つけてしまった。それは、ズボンが短い事。おじさんも、Mr.ビーンも、そしてピーウィー・ハーマンも!一体なぜ!?

そして、おじさんの妹…あまりにもおじさんと顔がそっくりだから、この妹もタチが二役でやってるんだ!と勘違い。身長が違ってた。(笑)

この妹も、あの近代的で最先端の?行き過ぎたしかけ盛りだくさんの家が大のお気に入りって所からして変人の気あり。しかも、ご自慢は、あの笑える魚噴水!おじさんを含むどうでも良い訪問者の時は、冷徹に噴水のスイッチを瞬時にオフにしちゃうという、本当に見栄だけのもの。魚の噴水が画面に現れるだけでご飯三杯いけます。

それから、電化製品で生活が便利になればなるほど、実は不便な事限り無しな部分も垣間見えて面白いです。ここではお金持ちの象徴なんだろうけど、50年代って、電化製品が一般に氾濫し始めた頃なのかな。ちょっとわかりませんが。

これまで、何度も観たい映画の一本は「ピーウィーの大冒険」でしたが、今日からこの「ぼくの伯父さん」も入りました。これはDVDを買うべき映画。今から走って買いに行ってくる!オープニング↓