2005年06月05日

●15日目 - 帰国

朝、8時半頃の列車に乗る為、慌ただしく駅に向かった。ベンジーはマンチェスターが初めてなので、観光してからロンドンに戻る事になった。

列車は時間通りに出発した。ロンドンまでの直行じゃないのでミルトン・キーンズで乗り換えなければならない。ただでさえ時間がかかるのだ。土曜日という事も悪かった。列車は途中で停車して動かなくなってしまった。

なんとかミルトン・キーンズに到着し、次の列車に乗り込む。そしてユーストン着。ユーストンからタクシーをひろい、パディントン駅に向かう。そして今回最後の列車となるヒースロー・エキスプレスに乗った。ちなみにヒースロー・エキスプレスもレイルパスで乗れるのだ。

しかし悪い事は重なるもので、このヒースロー・エキスプレスも途中で止まってしまった。「お急ぎの所、ご迷惑をおかけしています。なるべく早く空港に向かえるようこちらも頑張っています」みたいな事を言う。もっと頑張ってくれ!これまで散々列車に乗って来て列車が止まる事は一度もなかったのに、何かこう、私たちを英国から出さないように何かの力が働いてると思わずにいられない。(笑)

ヒースローに到着したのは…なんと出発時間の20分前。ギリギリ乗せてもらえるか!?なんて思ったが、もちろん無理だった。とたんにガックリ肩を落とし、不機嫌気味になるケイシー。一人で「どうすりゃいいんだよ、明日会議があるんだよ」とパニックになってブツブツ文句を言い出す。

そんな事言ったってしょうがないじゃん。タイムマシーンはないんだよ。これ以上ブツブツ言われるのはいやなので、遠回しに「地球の終わりじゃないしね」とか「誰も責められないじゃん。列車が遅れちゃさ」と言ってみる。するとブツブツ言う事もなくなった。

相棒がブリティッシュ・エアウェイズのカウンターで聞くと、この日のシアトル行きフライトはもうないらしい。おまけに明後日まで満席だと言われる。

私はここに残ってもいいよ!!明後日でも10日後でもいいよ!帰国したくないよ!なんて無責任な事を言ってみるが、ケイシーは会議に出席しなければいけない身。ショップのマネージャーなのだ。そこで、数時間後のバンクーバー便に乗る事になった。

alaskan.jpgケイシーの家族はバンクーバー寄りのワシントン州に住んでいる。そんなわけで家族が迎えに来た。私たちは、バンクーバーで一泊して翌日のアラスカン・エアで帰る事になった。

旅行中あちこち行ったり来たりして大忙しだったし、帰りまで一苦労ありの何かと大変な旅行だった。しかし、ネス湖まで行ってしまったり、警察が来る騒ぎになるイベント(でもないか…)を見る事ができて、とても印象深い旅になった。

家に帰ってみると、相棒が一通のメールを受け取った。ボルトンで一緒にショーしたウェールズのバンドからだった。来年の2月、イベントがあるから来てほしいというもの。それを聞きつけたマーティンも「一緒にウェールズに同行したい」と連絡してきた。もし本当に行けたら、また楽しいものになりそうだ。

マークとベンジーを含め、イギリスでお世話になった方達どうもありがとうございました。

2005年06月04日

●14日目 - マンチェスター

guildford2.jpgさて、ギルフォードでのショーも終わり、何故か再び私たちはマンチェスターへ向かうのです。一体私たちは何をやってるんだという所ですが、例のボルトンのマーティンが何やらマンチェスターでビッグなビッグなイベントを行うらしい。是非参加してくれという事で、もうその次の日は帰国するというのに、のこのこマンチェスターへ舞い戻るのです。

ギルフォードからマンチェスターまでは直行で行けませんので、ロンドンのユーストン駅へ出て、列車を乗り換えて出発です。

manch_st.jpgまた戻って来たマンチェスター。再びこの日の夜はBBC裏手のDAYS INNに泊まります。しかし翌朝ここを出てロンドンに戻り、そのままヒースローに行かなければいけないというとても無茶無謀なプラン。

昼間は何もする事がないので街をブラブラ。この日のイベントは秘密のイベントで誰もどこで開催されるのか知らないのです。私たちには直前になってもマーティンから連絡がないので大慌て。夕方になると、マークと、マークが所属しているレーベルの社長とアシスタントのようなものすっごい女性が来ました。

レーベルの社長は、いかにもジャンキーと言ったヤバい目つきをした人でした。アシスタント(社長の恋人)は真っ赤な髪の毛でクレオパトラみたいな化粧をし、肝っ玉母さんといった風貌の人でした。

実は、この為に相棒はロンドンからベンジーを呼んでいたのです。ベンジーはまだプロではないが、一応写真家みたいな事もやっている。なので、この日の様子を写真に撮ってもらおうと、無理を言って来てもらったのです。

trafford.jpgイベントが行われる細かい場所は教えてもらってないけど、トラムに乗ってTrafford Barという駅まで行く事に。駅にマーティンが迎えにくるという事でした。というわけで、総勢7人でトラムに乗ってTrafford Barへ。

到着すると雨が降っていました。小さなトラムの駅と言うかただのプラットフォームなので待つ場所もなく、バス停くらいの大きさの屋根のかかる所で7人がぎゅうぎゅう詰め。お迎えの車もなかなか来ません。
ちょっと不機嫌になるレーベルの社長とアシスタント…。

そこに、対向車のトラムが到着。トラムが去って行ったと思ったら突然

「○×☆?♪△!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
私たちのバンド名を呼ぶ人だかりがプラットフォームに現れた。

え??と思ってみると、ボルトンの子達がわさわさとたくさんいました。知らない町でたくさんの知ってる顔を見つけられてほっとする私たち。住んでない国に知ってる人がたくさんいるのって素直に嬉しいよなぁ。

kids1.jpg相棒がボルトン組に「マーティンが迎えに来ないんだ」と話すと、場所は知ってるから一緒に歩いて行こうという事になった。社長も子供達にまじって歩く。(笑)
すると、同じ方角に行くティーンの子達の数が倍々に膨れ上がって行く。一体どんなイベントなんだ!?

到着した所は、だだっ広い空き地に何やらもう誰も使っていない半分崩れかけの倉庫。ココでやるのかよ!(笑)もう集まるティーンの数は…街灯もなく暗かったからよく見えないけど、1000は超えてる。マーティンによれば数千人集まるという話だった。

すると、ライトを点灯させながらある車両がゆっくり近づいて来た。パトカーだ…。
パトカーが取り締まりに来てしまったんです。今日のイベントは許可を取っていないアンダーグラウンドな違法イベントだったのです。何台かのパトカーから複数の警官が出て来て、ものすごい強い懐中電灯でこっちを照らす。

kid2.jpgヤバい、マズい、俺たちは逃げた方がいい!と言っているのに、ケイシーは警官の質問にのうのうと答えている。ヤバいってケイシー!
取りあえず、私たちは倉庫から離れました。そして様子見。群衆に翻弄され、マークと社長カップルを見失ってしまった。

警官が見張っておりイベントどころではない。そしてパトロールしながら「もうパーティーは終わり。大人しく家に帰りなさい」と拡声器でアナウンスしている。(笑)

群衆である子供達も割と大人しく動き始めた。それぞれご飯を食べに行くもの、トラムに乗って中心部に移動するもの達。私たちベンジーを含めた4人は、ボルトン組について行く事にした。ボルトン組は「マーティンはこんな時の為にプランBを考えてあるんだ」という事で、プランBが行われるであろうマンチェスター中心部に戻った。

kids3.jpgTrafford Barのプラットフォームは群衆で溢れかえっている。そこに一台のトラムが入って来た。中はおじいちゃん一人が乗っている。タトゥーやら真っ赤な毛、思い思いの格好をした子達が群衆となってトラムに乗り込む。唖然とした顔で、また困ったような顔でうつむくおじいちゃん…。さらに車内はワイワイガヤガヤ騒がしい。

マンチェスターに到着し、ボルトン組と雨の中歩き、ある地点でマーティンからの連絡を待つ。時間はもう夜中の11時も過ぎた頃。しばらく待っても連絡はこない。結構寒い。しかも雨に濡れていたので服がびっしょりでさらに寒い。

相棒が、もう十分楽しんだから帰ろうかと言い出した。そうなのだ、明日は朝8時半の列車に乗って帰国しなければいけない。仕方なしにボルトンの子達とお別れ。

その時、ルーシーが寂しそうな顔をして(特にケイシーに)私たちバンドのメンバーを一人一人ハグしてくれた。なんかちょっと切ない気分になる。彼女から教えてもらった訛りのあるLovelyという言葉が頭から離れない。カタカナで書くとこんな感じ→「ォヴリー」

マークと社長がどこに行ったか連絡をとってみると、私たちホテルのならびにある「レトロバー」にいると言う。レトロバーに向かってみる。中に入ろうとすると、もう閉店時間だからとドアの人に入店を遮られた。それを見ていたマークが「知り合いなんです」と言ってもダメ。すると何やらオカマみたいなおじちゃんがクネクネ出て来て「あらあら、どうしたの?いいのよ、今日は特別。入れておあげなさい」と言う。

オカマのおじちゃんはアンディーと言うお店のマスターだった。
再び7人が揃った。この日起こった出来事をアンディーを交え口々に話し、私は奮発して(マークのおごりだけど)「ジャコバイト」というスコッチを注文。一口で頭がぐるんぐるんする。そういえば、夕飯を食べていない。空腹ですっかり酔ってしまったのでそれ以上飲めなかった。(苦)

もうお店から他のお客も追い出され、しばし私たちだけの時間。スタッフは片付けを始めている。その時、マスターの恋人なのか知り合いなのか、もう一人ゲイのおじちゃんが出て来た。スキンヘッドで厳つい姿だが、声はおばさん。相棒の事を見て「あ〜ら、あなたとってもキュート!あれね、スクビードゥーのあれ(シャギー)に似てるわ」私、大笑い。私も日頃から似てる似てると言っていた。

閉店後、マークと社長と慌ただしくお別れし、ベンジーと相棒と私はカレー&チップスを食べに行く事になった。いつの間にか3人で腕を組んで歌いながら歩いていた。なんの歌かは忘れたけど、やけに楽しかった。

2005年06月03日

●13日目 - ギルフォード

shindai.jpg6月2日の夜11時過ぎ、寝台車でロンドンへ戻りました。寝台車は生まれてこの方初体験。料金はレイルパス+£31を別料金で払います。相棒は、ケイシーの分も予約したのですが、ケイシーはお金ないからという事で一人寂しく椅子席へ…。

ウェイバリー駅へ着くと、すでに寝台車はプラットフォームへ入っていました。駅員さんにチケットを見せると、朝のお茶はコーヒーか紅茶かと聞かれます。もちろん紅茶!寝台車の中は狭くて楽しそう。小さい頃、押し入れに入って遊んだ事を思い出した。ベッドの上には歯磨き粉セットまで用意されていて、そのセットには口をゆすぐ水まで入っている。なんとも気が利いてるじゃありませんか。

取りあえず食堂車に飲み物を買いに行きました。相棒は、スコットランド最後だという事でスコッチを注文。販売のおじさんにどのスコッチがいいか聞いて買っていました。自分たちのベッドに戻って早速相棒が飲み始めた所、開口一番「うっわ〜!!」

味見をさせてもらうと、それは木の味でした。樽の味。う〜ん、スコッチ。よく分からないけど、きっと通はこういうのが好みに違いないと自分の中で納得する。

ずっと歩きっぱなしだったせいか、激しく揺れる車内でグーグー爆睡。気がつくと、列車はすでにロンドン・ユーストン駅に到着していました。そして紅茶もすでに用意されていました。紅茶を飲んでからゆっくり車外へ出ると、ケイシーが非常に疲れた表情ですでに私たちを待っていました。さすがに椅子席では眠れなかったようです。

magmalondon.jpg時間はまだ朝の7時。この日は午後、ギルフォードでショーが行われます。しかし、それまで時間があるので早朝からオープンしているインターネットカフェで時間を潰し、3人でコベントガーデンまで散歩。この時、私の好きなMagmaというマンチェスターのショップがこの近辺にもあるのを発見。そこでブルーノ・ムナーリの絵本を見つけたので購入しました。

お昼はトッテナム・コート・ロードのショップに勤めるベンジーを誘って、一緒にランチへ行きました。その場所は…相棒のたっての希望で再びあのピンクのインド料理店です!よっぽどあのレストランが気に入ったようです。本当なら毎日でも食べたい位だったそうです。(汗)

お昼も食べ、ベンジーと別れ再び車窓の人になりました。ウォータールー駅からギルフォードに向かって出発。本当に目まぐるしい旅です。朝エジンバラから到着したばかりなのに…。

ギルフォードはイングランド南部の学生街です。商店街の一角にある一軒のパブが今日の会場です。私たちが到着した頃にはパブの中はすでに学生で溢れかえっていました。イングランド南部の人にはちょっと警戒していたのですが、ここの学生達は皆フレンドリーでざっくばらんな人が多かったので安心しました。

star.jpgまず景気付けにサイダーのストロングボウを注文。とは言え、実は私はお酒が飲めないというか、体内で分解できない体質なのです。無理に飲むと顔が赤と白のまだらになります。見た感じ軽くヤバい人になります。イギリス来たらサイダーという事で、ちょっと無理してみました。

この日、私たちを見る為に、またしても一人だけ来てくれました。ロンドン近郊に住んでいるジェイソン君16歳。若かりし日のトム・クルーズといった風貌の少年でした。(ジェイソン君の顔を思い出すと同時に「デンジャーゾーン」が頭の中で流れる)他にもたくさん学生さんたちが会場にはいたのですが、私たちだけを見に来てくれたという人が1人でもいるのは心強かったです。

guildford.jpgしかし我ながらというか、いつもの事というか、自分的にはへぼへぼの演奏しか出来ず、凹みました。まぁ、私以外が頑張ってくれてるので(トホホ)、ジェイソン君も「いつもダルダルなバンドの演奏ばっかり見て来たけど、君たちは違う、良かった」と言ってくれたのがさらに私を凹ませる…。しかし、なんで私ベース弾いてるんだろう…。

ショーの後、すでに深夜でしたがとってもお腹がすいていたので食べ物ハントしに行きました。またしてもフィッシュ&チップスのお店を見つけ、フィッシュを注文したのです。しかしホテルに戻ってから食べると、油ギッシュで食べられたものではありません。あのボルトンで食べたフィッシュが神のようなウマさに感じました。

そういえば、この晩、ケイシーはまたしても泥酔気味。パブで思う存分飲んでしまったようです。目が座ってました。私がひたすらフィッシュ&チップスのお店行く!と言っていると、「俺も俺も」とフラフラ付いてきました。しかし、入店するとトルコ人の店主の娘がお手伝い中。漆黒の髪に漆黒の瞳が印象的な美しい子でした。その瞬間、何気なくケイシーを見てみると、充血して座った目をギラギラさせながら彼女に熱い視線を注いでる真っ最中!うっっ!違う生き物がいる…ハンターハンター!ハンターの目だ!
彼女もそれに気がついて思いっきりたじろぎ、困った表情を見せる。ごめんなさい。

ケイシー本人は自分のアヤシい目つきにまったく気がついてなかったのがなんとも不条理。しかし、このバンドで一番人気なのもケイシー。ケイシーは自他ともに認める色男?なので、ファンがたくさんいるのです。しかし…。
まぁ、これ以上はいいや。(笑)

2005年06月02日

●12日目 - エジンバラ

edi1.jpgエジンバラ散歩の日。ケイシーは1人で散策にでかけ、相棒と一緒に外に出た。所で、学生時代イギリス旅行来た時、FULTONの傘を父へのお土産にした。しかし、その傘の軽さに母の方が気に入ってしまって、父よりも母がその傘を使っていた。今は日本でも500円とかいう値段で軽量傘が売っていて母も使っているが、やはりそのFULTONの方が使いやすいと言っていた。

それを思い出し、母へFULTONの傘を送る事にした。ついでに、自分専用のFULTONも買った。アイスクリームの柄。散歩途中で雨が降って来たので、買ったばかりの傘を使用。広げてみると、まるで幼稚園児が使うよな小ささ!(笑)コンパクトもコンパクトすぎて骨とかもちょっと弱そう。強風の時は使えなさそうだ。

そのままロイヤルマイルをずーっと歩いてみる。どうしても私がエジンバラで欲しかったのはバグパイプ。ロイヤルマイルにバグパイプ専門店がある事がわかったので行ってみると…値段が高すぎる…。買えない。ガックリ。以前、シアトルの楽器屋さんで買った練習用バグパイプがあったので、おじさんに同じもの持ってるけど、なかなか吹けないと話すと、おじさんがそのパイプで演奏を始めた。

正直、あんなヘボイ練習用パイプでいい音が出るとは思ってなかった。そのショーン・コネリーにどことなく似たお店のおじさんが目の前で器用に吹く、その音色に感激した。

おじさんが「試しに吹いてみな」と言う。えー!吹けないよぅ!!さっきご飯食べたばかりだし、お腹いっぱいで無理。と思いながら、押されて吹いてみると「プォ〜〜」ものすごい間抜けな音しか出ず、お店にいた人全員に笑われる。
恥ずかしい…!!

edi2.jpgそのお店を出て歩いていると、古本屋だが、子供の書籍専門店があった。相棒が「あ!」と叫ぶ所を見ると、ショーウインドウの中に「Ant & Bee」の古本がある。それも2種類。Ant & Beeというのは、もうすでに絶版の絵本なのですが90年代後半頃に再販され、その再販版をイギリスのおしゃれ友達が送ってくれた事があった。すっかり私はその絵本の虜になり、今でも大切な絵本だ。ショーウインドウに並んだ2冊は私が持っているものとは違うタイトルのもの。早速お店に入って、それを見せてもらうと、なんと値段が£20と£15。しばし悩むと、相棒が記念だし、なかなか見つけられないんだから£15の方買ったら?とささやく。結局£15の方を購入した。

edi5.jpgその後、美味しいケーキを出すPlasir du Chocolatというカフェで一休みをし、Museum of Childhoodに入って昔のおもちゃを眺めたり、それと相棒が行きたがっていたホテルすぐそばのカールトンヒル。丘を登ると見晴らしの良い景色が広がっている。すると、相棒はホリールードパークにも行きたいと言う。
ホリールードパークは学生時代に来た時、ホリールードパレスに行く途中、友達と道に迷って心細い思いをしながらここの山道を歩いた場所だ。(笑)

edi4.jpg黒いごつごつとした荒削りの岩壁にそって歩いて行くと、前方にうさぎ発見。そーっと近づくと、こちらを警戒しつつも逃げようとしない。逆に怖くなんかないもんといった風に、道ばたの草を食べ始めた。そーっとさらに近づく。結構近くまで寄れたと思った瞬間、草の陰に入って行った。

そんな時、相棒は一人でごつごつした岩を野人のようにどんどん登って行き、突端に立っていた。結構風は強い。私も行こうとしたが、風に吹かれて倒れそうになるので諦めた。草の音、小鳥のさえずり、中心部に近いのに自然の音がたくさん聞こえた。

2005年06月01日

●11日目 - インバネス

ness2.jpg念願のネス湖に出かけます。電車は朝8時33分発、12時着のインバネス行き。私は駅のマークス&スペンサーでお寿司を買って列車に乗り込みました。窓からの景色は、北海が見えたり、ハイランドだなぁというごつごつした石が転がる平野を走ったり、イングランドの景色とはまったく違って荒々しい景色でした。しかし、延々北の方に走って行っても、結構人って住んでいるんだなぁと妙に感心。

実は、ネス湖に行くかどうか迷っていた人がいます。相棒です。インバネスがどういう所かもわからないし、帰りの電車は夕方6時だかの列車しかない。お昼に到着してネス湖を見ても、何も他する事がなかったらどうするの?と心配していました。

ness1.jpg実際、私もインバネスには行った事がないし、駅を降りるとただひたすら荒野が広がっていて、寂れたパブが一軒だけしかなくて、何もする事がなく列車の待ち時間、そのパブに入ると地元のおじさんがジロっとこっちを睨み、いたたまれなくなって風雨のふきすさぶなか列車を待つ事になるかも…
なんて事を考えました。ガイドブックにも、何故かインバネスの街のイメージに木しか映ってなかったりしたので不安でした。
でも、ネス湖に行けるのは季節的にも良いチャンスだし、今までどうしても行きたかった所だから一人でも絶対行くと宣言しました。

そんなわけで、ケイシーもネス湖に興味あるという事で3人で出発。
そして、やっとインバネスの駅に着くと…

ness3.jpg駅前、たくさん建物あるじゃん。マークス&スペンサーもあるし、デベナムもあるし、割と大きい街でした。インド料理屋もあるし、中華もある、イギリスのどこにでもあるような都市。しかし、ネス湖に行くまでがよく分かっていない。バスで行けるらしい事は分かっている。バス停を探して行ってみる。

バス停に到着して、カウンターに行ってみると、帰りの列車の時間に合わせたような丁度いいネス湖ツアーがある事が分かった。相棒は早速そのツアーチケットを購入し、ジャコバイト号という名のバスで出発。

ness4.jpgバスの運転手兼、ガイドのおじさんはスキンヘッドにキルトをきた大柄の面白いおじさんだった。バスは2/5程度のお客さんしかいない。運転手のおじさんは、運転しながらここら辺一体の歴史を力を込めて説明する。すると、いつの間にかバスはすでにネス湖の辺りを走っていた。バスは止まり、湖の畔から小さい観光船にのってアークハート城まで行くらしい。

インバネス駅を出たときはポツポツ雨だったが、ネス湖に到着したとたん土砂降り…。観光船(ジャコバイト・スピリット号)には、他のツアーの客も合流し、すぐに満員になってしまった。

ness6.jpgここがネス湖か〜。まさに霧で霞んでイメージ通りの湖。しっかし、船の中がうるさすぎる。合流した団体客がうるさい。サウスキャロライナから来たアメリカ人の団体。人の前をウロウロするは、踊ったりしてるは、押しのけて写真撮るは、ちょっとは他の客の事も考えてくれ…。せっかくのネス湖なのに…と涙が出そうになる。まったく、台無しだ!

船がアークハート城に着くと、我々は下船しうるさい団体客はそのまま船でどこかへ行った。正直ほっとした。

ness7.jpgお城をしばし散歩。上空にはつばめが何羽も飛んでいた。お城のどこかに巣を作っていたのかもしれない。寒いだろうと思って、ジャケットを2枚も持って来ていたが、それほど寒くない。雨はまだ土砂降り。結局2枚目のジャケットは傘代わりになった。ネス湖はものすごくシーンとしている。随分遠くへ来たもんだな…

ビジターセンターに寄って、再びバスに乗り込み出発。次についた所はLoch Ness Exhibition。おじさんの後をついて入館。その時、相棒はどうしてもトイレに行きたかったみたいで、皆が入館しているのにトイレに行ってしまった。中に入るとすでにフィルムが上映されていて、一本終わると、次の部屋に行って別のフィルムを見るという形になっている。もう次の部屋に行くという時になっても来ない相棒。あぁ〜、相棒は団体旅行無理だなどと思う。(笑)

フィルム自体は、ネッシーを目撃した人達へのインタビュー。湖の生態系、調査の様子…などのフィルムだった。一通りフィルムを見終わった後、ケイシーが言った「なんだ、ネッシーなんていないじゃん」
いや!いるよ、いる!!ネッシーはいるよ!
君の心の中に…

フィルムを見終わった後、土産物店への時間が割かれた。どこに行っても団体旅行っていうのは土産物屋への時間が割かれるもんだと思う。お酒命のケイシーはスコッチを買っていた。私はネッシーの置物を買った。相棒はネッシーのTシャツを買った。そして、バスに乗り込むという時になったら相棒が消えている事に気がつく。ケイシーと「どこ行ったんだろう?」と話していると、おじさんがジャコバイト号に皆を乗り込ませてる所だった。

取りあえず、乗ってしまえという事で、ケイシーと2人でさっさと乗ってしまう。窓から外を見ていると、慌ててかけつける相棒。「何やってるの〜」と二人で言うと、再びトイレに行った後コインプレスをやっていた、と。そこには楕円形になってネッシーの模様が刻印されたコインがあった。(そういやどこ行っちゃったかな??どうやらなくしてしまったようです)

ツアーはこれでおしまい。駅近くでおろしてもらうと、まだ列車まで時間があったので、近くのカフェでフィッシュ&チップスを食べた。そして再び列車に乗り込みエジンバラに到着したのは夜11時。車窓から北海を眺めている時、岩のうえにあざらしを見た。正直車窓から普通に見えると思わなかったのでちょっと感動。