●15日目 - 帰国
朝、8時半頃の列車に乗る為、慌ただしく駅に向かった。ベンジーはマンチェスターが初めてなので、観光してからロンドンに戻る事になった。
列車は時間通りに出発した。ロンドンまでの直行じゃないのでミルトン・キーンズで乗り換えなければならない。ただでさえ時間がかかるのだ。土曜日という事も悪かった。列車は途中で停車して動かなくなってしまった。
なんとかミルトン・キーンズに到着し、次の列車に乗り込む。そしてユーストン着。ユーストンからタクシーをひろい、パディントン駅に向かう。そして今回最後の列車となるヒースロー・エキスプレスに乗った。ちなみにヒースロー・エキスプレスもレイルパスで乗れるのだ。
しかし悪い事は重なるもので、このヒースロー・エキスプレスも途中で止まってしまった。「お急ぎの所、ご迷惑をおかけしています。なるべく早く空港に向かえるようこちらも頑張っています」みたいな事を言う。もっと頑張ってくれ!これまで散々列車に乗って来て列車が止まる事は一度もなかったのに、何かこう、私たちを英国から出さないように何かの力が働いてると思わずにいられない。(笑)
ヒースローに到着したのは…なんと出発時間の20分前。ギリギリ乗せてもらえるか!?なんて思ったが、もちろん無理だった。とたんにガックリ肩を落とし、不機嫌気味になるケイシー。一人で「どうすりゃいいんだよ、明日会議があるんだよ」とパニックになってブツブツ文句を言い出す。
そんな事言ったってしょうがないじゃん。タイムマシーンはないんだよ。これ以上ブツブツ言われるのはいやなので、遠回しに「地球の終わりじゃないしね」とか「誰も責められないじゃん。列車が遅れちゃさ」と言ってみる。するとブツブツ言う事もなくなった。
相棒がブリティッシュ・エアウェイズのカウンターで聞くと、この日のシアトル行きフライトはもうないらしい。おまけに明後日まで満席だと言われる。
私はここに残ってもいいよ!!明後日でも10日後でもいいよ!帰国したくないよ!なんて無責任な事を言ってみるが、ケイシーは会議に出席しなければいけない身。ショップのマネージャーなのだ。そこで、数時間後のバンクーバー便に乗る事になった。
ケイシーの家族はバンクーバー寄りのワシントン州に住んでいる。そんなわけで家族が迎えに来た。私たちは、バンクーバーで一泊して翌日のアラスカン・エアで帰る事になった。
旅行中あちこち行ったり来たりして大忙しだったし、帰りまで一苦労ありの何かと大変な旅行だった。しかし、ネス湖まで行ってしまったり、警察が来る騒ぎになるイベント(でもないか…)を見る事ができて、とても印象深い旅になった。
家に帰ってみると、相棒が一通のメールを受け取った。ボルトンで一緒にショーしたウェールズのバンドからだった。来年の2月、イベントがあるから来てほしいというもの。それを聞きつけたマーティンも「一緒にウェールズに同行したい」と連絡してきた。もし本当に行けたら、また楽しいものになりそうだ。
マークとベンジーを含め、イギリスでお世話になった方達どうもありがとうございました。