2009年01月27日

●焼け石にクレープ

先日のクレープについて書いた所、面白いコメントを頂きました。

まず、brunhildaさんから:
クロアチアにはパラチンケというクレープのような食べ物があって、英語ではパンケーキと呼ばれていた。
ちなみに、brunhildaさんのクロアチア人お義母さまによると、パラチンケのコツはスパークリングミネラルウォーターで生地をのばすことと、オレンジとレモンの皮の砂糖漬けのみじん切りを使うとの事です。

さらに、しのぶさんから:
ウィーンのクレープ状の食べ物がパラチンケンと呼ばれていた事。ルーマニアから来たものとレストランで教わった事。

興味津々で調べてみると、ドイツやオーストリー(オーストリアと言ったらダメだそうです。笑)ではクレープ状の食べ物をパラチンケンと呼び、確かにルーマニアからオーストリーに入ったそうです。言葉的にはハンガリー語のpalacsintaが語源だそうです。

そのpalacsintaも、元々はラテン語のplacenta(あのプラセンタ!?)が由来で、スラブ語圏ではpalačinkaと呼ばれているとも記載されていました。

という事で、中央から南ヨーロッパに広まっている薄型パンケーキの原型は、ローマ時代のplacenta?プラセンタというと、どうも化粧品に使われるものを真っ先に思い浮かべますが、これはローマ時代に食べられていた丸いお菓子だそうです。

どういうものだったかは諸説あるようですが、構造的にはラザーニエのようなものとある人は言い、別の人は中近東のデザート、バクラヴァのようなものだと言い、リコッタチーズを使うので、味的にはイタリアのチーズケーキみたいなものと形容する人もいます。

どっちにしろ、薄い層が重なった丸いデザートがplacentaのようです。
それが時を経て層が一層になり、パラチンケンやパラチンケと呼ばれる薄型パンケーキになったのでしょうか…?

それから、まあさんから頂いたコメント、ガレット!

ガレットはそば粉で作られたブルターニュ地方のクレープですが、そもそもこれが発展してクレープになったんですね。

ガレットは2000年前から作られていて、焼けた石の上に種を伸ばして調理されたそうです。(ガレットの語源は丸い小石を意味するGaletだそうです)

…なかなかワイルドだ…

フランスのガレット(クレープ)は、ローマのplacentaを起源にするものかどうかはわからないけど、2000年前と言うと時期的にはローマ帝国の時代ですね。

もしかしたらクレープ系の食べ物の鍵を握るのはローマ人かケルト人?
そういやイギリスでのパンケーキはクレープっぽいですね?これも実はローマ人かケルト人がイギリスに持ち込んだんじゃ疑惑。

私の頭の中では、さっきからケルト人が豪華で華美な装飾の道具を使用して、焼き石でガレットを焼いているシーンが流れています。

クレープ(ガレット、パラチンケ、パラチンケン、プラケンタ、パンケーキ…)とはなかなか奥深い食べ物なんですな〜。