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シアトルの西にオリンピック半島という大きい半島がある。そこにはオリンピック山脈というのがあり、ウチの窓から見える山脈がその山脈。

半島のほとんどはオリンピックナショナルパークといって、国立公園になっている。そして最北のレインフォレストでもある。インディアン居住区も点在していて、自然そのままの海岸あり森ありで、大自然を満喫できる所だ。

昨日、その半島に行って来ました。スーさんはいつも南下してタコマ、ワシントン州の州都であるオリンピア、アバディーンを通る遠回りが好きなようで、そのコースで片道４時間もかかった。

本当はフェリーがあるのでほとんどの人はフェリーで行くだろう。タコマを回ってこんな遠回りするのはよっぽどのヘンタイだと思う。（笑）

10時半出発して、レインフォレストの看板を見たのが1時半。さらにそこから1時間程車に揺られて到着。到着までにかなり疲れたが、まずはレインフォレストのトレイルを歩く。

森の中はレインフォレストだけあってワシントン州の他の森とは全く違う様相。木も苔に覆われて苔が枝から垂れ下がり、絵本の中に舞い込んだかのよう。もっと言えば、宮崎駿。自分の肩にはテトがいた…と思う。（笑）トレイルから一歩踏み外すと地面も苔で覆われている。倒木があちこちにあり、倒木が朽ち果てた頃、そこに着地した種が芽を出し、倒木に沿って一列に幼い木が立ち並んでいる。倒木が栄養となり、新しい生命の為に活躍…自然のサイクルを目の当たりにできる。

また、シダ類の植物もあって恐竜もふと出て来そうな雰囲気。しかし、トレイル入り口の掲示板のポスターには

クーガーに注意！！

のポスター…。クーガーがいるの！？コワイ！！思わず脳内でクーガーと戦う場面をシミュレート。（実際には、クーガーの目をじっとみつつ、バンザイして手を振ったりして姿を巨大にみせつつ後ろずさりでゆっくり逃げるらしい）

しかし、森の中で実際に出会ったのは、母と娘のエルクという大型の鹿。人間がいても逃げずに倒木の苔を二頭仲良く食べていた。どうりで、地面のあちこちに茶色い豆みたいなのがポロポロたくさん落ちてたんだ。明らかに草食動物の糞だとは思ったけど、こんな鹿が犯人だったとは。

ちなみに、他の州ではクーガーもエルクもハンターの餌食になってしまうそうです…。もちろんここは国立公園なので猟は禁止区域だし、それだからこそ、そのエルクも人を恐れず、逃げずに苔を食べていたのかもしれません。

再び車に乗って森を出た瞬間…

エルクの大群に出会った。
30頭くらいが、ちょっとした平原で群れをなし、特に何をするでもなく佇んでいる。一同にこんな大型の動物を自然界で見た事がなかった。私は興奮、向こうは「なんだ〜？」という顔でこっちを凝視していた。

さらに車に乗って行くと

Big Ceder（巨大杉）の看板

世界で一番大きい杉の木と記載された看板と共に、枯れたような木が高々とそびえ立っていた。実際に他の杉の木と比べると断然背が高い。

さらに車に乗ってルビービーチへ。とにかく、景色が良い。流木が海岸に打ち上げ、石ころだらけの海岸、そして点在する巨大な岩。また、ここらへんの海ではオルカやクジラを見る事ができるらしい。オルカは見られなかったけど、でっかい夕日を見る事ができた。こんな奇麗な夕日は久しぶりだった。

帰路、ふと車の中から頭上をみると満天の星が広がっていた。シアトルでは都内と同じ位の星しか見えないけど、その近辺では肉眼で見えるギリギリと言われる6等星まで見える位よく見えた。ぼんやりと星雲まで見えた。2.0の視力があった小学生時代はよく星空を眺めたが、目が悪くなってから全然星空なんか見てなかった。これだけ星が見えたら星を眺めるのも楽しいなぁ〜。

というわけで、自然回帰の日帰り旅をしてきました。