●クリップ
今日は、この切手からクリップの歴史について調べていました。
この切手は、ノルウェーの発明切手。チーズスライサーとクリップの図案です。クリップって、ノルウェーで発明されたものだったのか!?
というわけで…調べてみました。
現在、一番最初のクリップ発明家とされている人物は、どうやらサミュエル・B・フェイというアメリカ人のようです。ただ、形状はワイヤーをX字に曲げて作った簡単なもので、1867年に特許がとられています。
さて、クリップと言って思い浮かぶ長円形のゼム・クリップは、Gem Manufacturing Ltd.というイギリスの会社によって1870年代初頭から製造されていたようです。しかしゼム社はその形状のクリップの特許を取らず。1899年になってウィリアム・ミドルブルックという人物がゼムと同じデザインのクリップを作れる機械の特許を取得したそうです。
で、ノルウェーは?
ヨハン・バーラーというノルウェー人がこれまでずっとクリップの発明家だと認識されていたそう。ですが、実際には上記のようにバーラーがクリップの生みの親というわけではないようです。どこでどうなってそうなったのかわかりませんが、それでも彼はゼムクリップに近いクリップ(しかし巻が足りない形)を発明し、ドイツで1899年、アメリカで1901年に特許を取っていました。
ちなみに、バーラーが自分のクリップの特許を取った頃、ノルウェーにはまだゼム・クリップは販売されていなかったそうです。
ということで…クリップはノルウェー人の発明…うーん、厳しい。
しかし、ノルウェーではクリップは特別な意味を持つもので、第二次世界大戦時のドイツ占領下では抵抗の象徴としてクリップが使われたそうです。
今、クリップというとやはりミドリのD-Clipsでしょうか。こちらの文房具屋さんに行くと、明らかにあれを真似た動物や様々な形のクリップが並んでいます。